あんず飴と月面着陸する日まで

mahと岡田奈紀佐の交換日記

No.5 あずき、初上陸、形見

 まーちゃん、昨日はおしるこ食べたかな。と書き出したのに、我が家は夜に予定があって食べていないのであった。元旦に生まれて初めてあんこを炊いて冷凍したというのに。

 名古屋はつぶあん文化圏なので、鏡開きの日に食べるのはつぶあんで作ったぜんざいなのだった。確か、おしることぜんざいとで文化圏があったはず。どちらを食べるかとか、どの状態の小豆汁かとか。実家では井村屋のゆであずきの缶の中身を鍋に出して、同量の水を足してあっためたものにお餅を入れたものがぜんざいだったな。食べ終えた缶は缶ぽっくりにするのだ。今日はスマホで書いてるんだけど、「かんぽっくり」って打ったら「缶木履」って変換されたよ。へぇ!

 すごく今さらなんだけど、今年の夏はわたしも休職してたことを思い出して。6月からなんだけど、仕事のめちゃくちゃ以外にも頑張りすぎてたんだと思う。持病もあって気力体力に乏しいと自認しながら、仕事もプライベートも全力120%いただきます!って頑張ろうとしたらそりゃきついよね、って。楽しいからつくるっていうスタンスで全然いいと思うんだ。楽しんで続けるのが一番大事。

 わたしも「詠む」って言うとむずむずしちゃって「つくる」って言っちゃう。わたしがいろいろ過敏なんだけどね。

 「生きているだけで傷ついてしまう自分」はわたしの中にもいるんだけど、わたしは逆にあまり短歌にそういう部分が出てこないんだ。そんなことはないか。でも、自分としては出てきてないと思ってるんだ(繰り返し)。もう少し感情の動きを出したいというか、“湿り”のある短歌をつくりたいとは思ってるんだけど、いつもパキパキに乾燥しちゃうんだなー。そういえば「極度乾燥(しなさい)」ってブランドあったよね。

 まーちゃんの時間の流れの歌、かなり好きだよ。

 わたしの家もTimeTreeで管理してる!そしてスマホ派じゃなく手帳派。今は短歌や川柳はA5の横罫のツバメノートを縦にしてスペース空けて縦書きにしてる。朝ドラ「舞い上がれ!」に出てくる歌人がそうしてたんだ。バレットジャーナル的なものや体調天気のログ、ウィッシュリスト(書きかけ)とかはM6サイズのシステム手帳。去年の誕生日にバインダーもオーダーしたんだ。めちゃめちゃかわいいの。本当はまーちゃんが言ってるような思い出を一覧できる用途にも使いたいんだけど、思ったより小さかったかもしれない。ミニプリンターも誕生日プレゼントとして2ヶ月遅れで買ってもらったのに、なかなかいわゆる手帳活はできてないよ。とはいえ、紙の手帳でばっと見返せるのはよい。デジタルとは違う類の検索性がある。

 トラベラーズノート!あれは憧れだね。エイジングされたレザーの美しさよ、名前のわくわく感よ。買ってセットアップした記事も読んだよ。誕生日なんだし、ずっと愛せそうなものを買うのは素敵なことだ。まーちゃんとまーちゃんのトラベラーズノートが、よい感じにエイジングしていけるといいな。

 この春は名古屋に初上陸するお店がいっぱいで、今からわくわくしてるよ。文喫を呼んできたのはびっくりした(しかも最大の広さですって!)。あと、薫玉堂もルラボもできるし、ようやくosajiも来るし。自分の中ではもう名古屋城が再建されたような気分。名古屋って案外ないものが多いんだけど、案外ない街に住んでると「ネット通販があるからいいじゃん」とは言えなくなっちゃう。やっぱり、お店で見たいものはたくさんある。ノートの紙質とか、コスメやフレグランスの香りとか、服の素材感とかもそう。だから、「ネット通販でいいじゃん」と言われると、言った人の立場を考えてしまうよ。まあ「それなりの規模の政令指定都市に住んでるやつに言われたくない」とも言われそうではある。

 いつもいつも、書き出すとなんでこんなに長くなるんだろうってくらい長くなってしまってごめんよ。そしてまーちゃんの誕生日を思い出せなくてごめんよ。 

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さて、いちごつみ。

父ちゃんの形見のカギをペンダントチャームにしてる会いに行ける(カギ)

ウエディングドレスの妹に向ける祖父の形見のカメラのレンズ(形見)

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P.S.

わたしは繊細というより過敏で、繊細と称されるとむずむずしてしまうし、繊細さを差し出しているクリエイターを見ると「わたしは自分の繊細さを繊細なままアウトプットできない…!」って思う。自分の繊細さを表出することへの恐れみたいなものがある。なんとめんどくさい!